昨日、各地で桜が満開となりました。
照明に照らされた夜桜見物をした人もいるかもしれません。
でも、この照明は、桜やその周辺に住む生物にとってはかなり迷惑みたいです。

「暗闇の効用」という本を読みました。
著者はコウモリの研究者です。

エジソンが1880年に市販の電球の特許を取ったとき、人類の歴史は新たな時代に入りました。
「夜も電灯で明るい」に時代になったのです。

太古の昔から、夜は闇でしたが、それがなくなってしまい、人類を含む多くの生態系を壊しました。
睡眠や異性との出会い、交尾ができなくなりました。
そのせいで、絶滅するものも増えています。
日本は欧米に比べて夜の電灯が異様に明るいそうです。
これが少子化の原因なのかもしれません。

田舎の実家に帰ると、夜、多くの星が見えますが、都会ではあまり見えません。
本来なら人間の肉眼で見えるはずの星の内、実際に見えるのはその0.5%に過ぎないそうです。
残りは人工の光によって覆い隠されているのです。

谷崎潤一郎の「陰影礼賛」という本は建築の世界では必読書になっています。
また、六本木ヒルズでは暗闇をできるだけ維持しようとする努力がされているらしいです。

3月末に「アースアワー」という催しが行われ、世界190カ国で電灯が消されました。
世界自然保護基金による国際的な気候キャンペーンで、もともとはエネルギーの無駄遣いを自覚させるイベントでしたが、今は光害に対する戦いの象徴になっています。

たまには灯を消して、暗闇で過ごすのもいいかも、です。

https://www.youtube.com/watch?v=1gSH1BK7lKw

話は変わって。

社交ダンス教室が閉鎖となり、レッスンを受ける場所がなくなりました。
同じ先生から習うつもりなのですが、場所の確保がたいへんです。
ラテンアメリカンなら、なんとかなるのですが、スタンダードはある程度の広さが必要ですからね。